徳島県由岐町に若手漁師、
由岐若衆が集う。
受け継ぐ誇り、拓く未来
「由岐若衆」

由岐若衆(ゆきわかいし)の思い
徳島県南部に位置する由岐漁港。ここには、先人たちが築き上げた伝統の漁法や卓越した技術が息づいています。その貴重な技を絶やすことなく次世代へとつなぎ、新たな時代にふさわしい革新を生み出していく。
そんな強い想いを胸に「由岐若衆」は立ち上がりました。
「由岐若衆」は、過去と未来をつなぐ架け橋となり、由岐漁港の新たな可能性を切り拓いていきます。



徳島県由岐



受け継ぐ技、極める質、
拓き続ける未来

由岐若衆の取組み
海の未来をつくる、由岐若衆(ゆきわかいし)
由岐の美しい海に広がる豊かな漁場。
この地には、幾世代にもわたって磨かれた漁師の誇りと技が息づいている。「由岐若衆」は、その魂を受け継ぎ、次代へとつなぐ漁師集団だ。単なる伝統の継承にとどまらず、漁業をより誇れる仕事へと進化させ、未来へ続く「稼げる漁業」を確立することこそが、私たちの使命です。
Activities
活動情報
由岐若衆の情熱と挑戦
由岐若衆が目指すのは、持続可能な漁業と地域の活性化。
漁獲量だけでなく、海の生き物たちがそれぞれの役割を果たしながら、海の環境を守る取り組みにも力を入れています。
例えば、新たな漁法の研究や、地元で獲れた新鮮な魚介類を最大限に活かす加工品の開発、さらに都市部と連携した観光や食育プロジェクトなど、多岐にわたる活動を展開中です。Instagramから活動の様子がご覧いただけます。

Fishing methods
由岐の伝統漁法
受け継がれる徳島県由岐の伝統漁法
徳島県由岐の漁師たちにとって、伝統漁法とは単なる「魚を獲る技術」ではありません。
それは、海と共に生きる知恵であり、先人たちが築き上げてきた誇りであり、地域の絆を結ぶ大切な文化でもあります。
潮の流れを読み、魚の習性を知り、自然と向き合いながら培われた漁法は、今もなお漁師たちの手によって守られています。
時代の流れとともに漁業を取り巻く環境は大きく変わる中、由岐若衆は「伝統を守ること」と「時代に合わせて進化させること」の両立を模索しながら、未来へと伝統漁法を継承するために、より持続可能な漁業を目指しています。
由岐の海と共に生きる由岐若衆の想いは、これからも変わることはありません。受け継がれてきた知恵と技を守りつつ、新しい時代にふさわしい形へと発展させながら、次の世代へとそのバトンを繋いでいく――それが、由岐若衆が伝統漁法に込める願いなのです。
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底延縄 漁- 漁期・魚種
- ・1年中:アカアマダイ、シロアマダイ、キダイ(レンコダイ)、イトヨリダイ
・4〜9月:ハモ
・9〜3月:フグ類 - 特徴
- 1本の長い幹縄(5000m)に多くの枝縄を付け、その先に釣り針を結び、幹縄を海底に這わせて釣り針の餌に魚が食いつくのを待つ漁法です。釣り針、餌、幹縄の設置場所を変えることで狙う魚を変えます。1匹ずつ丁寧に釣り上げるため、魚体がきれいであることが特徴です。
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イラスト画像引用先:公益財団法人 徳島県水産振興公害対策基金
深海縄 漁- 漁期・魚種
- ・1年中:アカムツ、クロムツ、アラ
- 特徴
- 1本の長い幹縄に多くの枝縄を付け、その先に釣り針を結び、幹縄を海底に這わせて釣り針の餌に魚が食いつくのを待つ漁法です。底延縄漁との違いは、枝縄に深海球と呼ばれるウケと鉄筋を交互に付け、枝縄が海底から少し浮くように工夫をしていることです。1匹ずつ丁寧に釣り上げるため、魚体がきれいであることが特徴です。
- イラスト画像引用先:
- 公益財団法人 徳島県水産振興公害対策基金
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曳縄 漁- 漁期・魚種
- ・1年中:カツオ、マグロ類
- 特徴
- 漁船を走らせながら、疑似餌を付けた釣り針を竿を利用し流して魚を釣る漁法です。イカやタコを模した疑似餌を使用します。1匹ずつ丁寧に釣り上げるため、魚体がきれいであることが特徴です。
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漕 ぎ縄 漁- 漁期・魚種
- ・1年中:タチウオ
- 特徴
- 漁船をゆっくり走らせながら、80本程度釣り針を付けた1本の長い幹縄(500m)をワイヤーと錘を駆使して海底に沈め、流して魚を釣る漁法です。1匹ずつ丁寧に釣り上げるため、魚体がきれいであることが特徴です。
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素 潜 り 漁- 漁期・魚種
- ・6月〜9月:クロアワビ、メガイアワビ、アカウニ、サザエ、トコブシ
- 特徴
- ボンベやシュノーケリングを使わずに、己の呼吸ひとつで海に潜り貝類等を獲る漁法です。乱獲を防ぐために、①1日の漁は3時間まで②水中ライトを使用しないというルールを独自に決めています。
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磯 建 て網 漁- 漁期・魚種
- ・9月中旬〜5月上旬:イセエビ、カワハギ、ヒラメ、クロメジナ(グレ)、オナガメジナ(グレ)、マダイ、カサゴ(ガガネ)、イシダイ
- 特徴
- 横40m、縦2m程度の網を水深約2m~60mの海底に仕掛けて、その網に引っかかるイセエビや魚を獲る漁法です。乱獲を防ぐために、【①イセエビの産卵期である夏季は禁漁とする】【②波が高い日は漁をしない】【③満月の前後5日間を休漁期間とする】という3つのルールを独自に決めています。網を設置した翌日までには水揚げを行うため、漁獲された多くの魚は生きたまま水揚げされます。
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定 置 網 漁- 漁期・魚種
- ・11月上旬〜4月下旬:アオリイカ
- 特徴
- 水深にいる魚の回遊する場所に箱型の網を設置し、網の中に誘導された魚を獲る漁法です。由岐では小型定置網を使用しています。網を設置した翌日までには水揚げを行うため、漁獲された多くの魚は生きたまま水揚げされます。
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その他の漁法
由岐では上記方法の他にも様々な漁法にて多種多様な魚を漁獲しています。
- イサリ漁:クロアワビ、メガイアワビ、アカウニ、サザエ、ナマコ、ワカメ
- サズリ漁:クロアワビ、メガイアワビ、サザエ、トコブシ
- ヒジキ・フノリ漁:ヒジキ、フノリ
- タコ籠漁:マダコ



由岐漁業協同組合
徳島県由岐 ~潮風薫る港町~
由岐の美しい海に広がる豊かな漁場。ここで活躍するのは、伝統を守りながらも新しい挑戦を続ける由岐漁業組合の若手漁師『由岐若衆』です。彼らは、先人たちから受け継いだ知恵と技術に加え、現代の感性や革新的なアイデアを取り入れながら、地域の漁業を進化させています。